人見知り司法試験合格者 読解くん(ヨミトくん)のアウトプット

タグ:社会心理学

「剣道部」と「コンドーム」って似てるなーとか、「西日暮里」と「まりもっこり」って似てるなーと思っていた今日この頃、秋の訪れを感じているヨミトです。


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「法は家庭に入らず」という言葉が法律の世界にはあるのですが、DVや虐待など、さすがに見過ごせない事態が、過去から現在に渡って、無くなることなく発生してしまっています。

 

このようなDV行為は、なぜ発生してしまうのでしょうか。

 

【目次】

1.DV男が見せるハロー効果としての優しさ

2.危機感を抱くべき「共依存」

 

1.DV男が見せるハロー効果としての優しさ

 

家庭内暴力を意味する「DV」という言葉は、今でこそ、誰でも知っている言葉となっていますが、広く浸透するようになったきっかけは、2001年に施行されたDV防止法だと思います。

 

ただ、もちろん、昔から家庭内暴力は存在していたと思います。むしろ、昔の方が、結婚して初めて相手のことを知る、ということが多かったのではないでしょうか。

昔は見合い結婚が多かったですからね。

 
お見合い

それに、女性が自立して生活を送れるような社会になっていますが、昔は、女性が一人で生きていくには、難しい状況だったため、夫のDVが発生する状況であったとしても、すぐに環境を変えるのはハードルが高く、我慢するしかなかったでしょうね。

 

現在は、このような状況が変わって、恋愛結婚や、自立する力がある女性が増えてきているので、パートナーがDV男と分かったら、すぐに距離をおいたり、逃げたりすることができそうです。

でも、実際はそうではありません。

 

「本当はいい人なの。不器用なだけ」

 

「私がいないとダメだから」

 
ダメ男ホイホイ


このように、暴力の後にパートナーが見せる「優しさ」に触れ、決断ができないのです。

 

結局、暴力、優しさからの、許し、というスパイラルができてしまうのです。

 

これは、ハロー効果に似ています。

ハロー効果とは、ある対象を評価するときに、目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のことです。

滅多にない優しさに触れると、普段の暴力的な部分に対する評価がゆがんでしまうのです。

 

このようなDVには、一定のサイクルがあります。

 

つまり、

 

蓄積期(準備期間:満たされないことに対してストレスを溜めている期間)

爆発期(ストレスの限界が来ると突然に暴力を振るい始める)

ハネムーン期(安定期:ストレスが発散された状態)

 

が繰り返されるのです。

 

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2.危機感を抱くべき「共依存」

 

しかも、DVの要因は、被害者側にもあることがあります(もちろん、責任は、100パー、暴力を振るう方ですが)。

 

それは、「共依存」です。

ハンターハンターにも出てきましたね、「欲望の共依存 ガス生命体アイ」

 

DVは、「共依存」の典型例といえます。

 

暴力を振るう側は、暴力の対象として、

暴力を振るわれる側は、「自分が必要とされている」と実感できることから、

 

お互いに依存するのです。

 

DVを行う男には、一定の特徴があるようです。

 

それは、男らしさを強調するために、自分の有能さをアピールしたり、見栄を張ったり、他人の欠点を指摘したりする人です。

DV男は、同時にモラハラ気質もありそうです。

 

他方で、社会的地位が高いことも、DVをする人の特徴としてあるようです。

自分の地位が高いことから、自分に反抗しない相手を選び、暴力を振るったりするのです。

そして、恋人や配偶者が、その標的となってしまうのです。

 

そして、DV男の標的となる女性は、社会性が低かったり、依存的であったり、強い劣等感を持っている人が多いようです。

だからこそ、暴力を振るわれても反抗することができず、逆に自分の思考を変え、「必要とされている」と誤った合理化をしてしまうのです。

 

そのため、一度、このような関係になると、自分の力では、抜け出すことが困難といえます。

自分から周りにSOSを発することもできなくなるでしょう。

 

周囲の人間が、客観的な立場から説得したり、専門機関に問い合わせることが、状況を打開するためには、最善の方法でしょう。

 

なかなか気温が下がらない、熱気ムンムンの日本からお届けしております。

毎度おなじみヨミトです。

 

コロナの影響でリモートワークが浸透したとはいえ、まだまだ電車通勤をしている方は多いと思います。

 

科学技術が発展すれば、いずれは、移動という概念がなくなるとかなんとか。

 

そうすれば、きっとみんな楽になれるんだろうなー。

 

困る人も出てくるかもしれないけど、大方は、みんな幸せになれるんでしょう。

 

始めて、テレビは電話が出来たときのように。

 

【目次】

 1.まん延する犯罪に対する慣れ 

 2.自分を納得させるための合理化 

 3.名ばかりのホモサピエンス(賢い人) 

 4.男性にも及ぶ、痴漢の刃 

 5.雑感 

 

1.まん延する犯罪に対する慣れ

 

通勤通学などで満員電車を利用した経験のある女性に、痴漢に遭ったことがあるかと尋ねると、多くの人がイエスと答えるのではないでしょうか。

 

高須院長になるのではないしょうか。

 

実際、痴漢は都市部で多く発生しています。

 

地方だと、満員電車って、比較的少なそうですよね。

そう考えると、満員電車を解消するのも、痴漢撲滅の一つの手段ですね。

 

日本では、それほど執拗・悪質でない接触なら大した違法行為ではないと考えているのです。

 

いや、犯罪だから。

もっといえば、相手が女性だろうが、男性だろうが、犯罪になりえますからね。

 

これが、欧米なら、大変失礼な行為として嫌悪されます。

 

欧米並みに声を上げていきましょう。

WHY?! JAPANESE PEOPIE!!」ですよ。

 

しかし、痴漢とは性的な言動や卑猥な行為などの性的な嫌がらせをすることで、れっきとした犯罪なのです。

 

ゴリゴリの犯罪です。

 

それなのに、加害者には強姦や強制わいせつ程度の罪悪感がないのが普通です。

 

一回、どれぐらい不快な行為なのか、味合わせてやりたいですね。

 

2.自分を納得させるための合理化

 

罪悪感が欠如する理由としては、犯行が乗り物の中が満員状態という特殊な状況で行われることから、「肌が触れ合うほど混雑した状態が悪い」のであり、「そこへ乗り合わせた被害者が不運だったのだ」心理的な合理化が働くからです。

 

いや、触ろうと思って、触ったんでしょ。

近くに包丁あったら刺すんかい。

 

また、相手の女性がその場で抵抗したり、声を上げたりしないことから、それほど嫌がっていないと勝手に考えてしまう筋もあります。

 

勝手に触られて嫌じゃないんなら、何を嫌がるんだよ。

 

これも一種の「合理化」です。

 

「合理化」って言葉を使ってほしくないですね。

合理化に失礼。

 

合理化とは防衛機制の一つで、都合のよい、もっともらしい理由をつけて自分を納得させることをいいます。

 

結局は、自分は悪くないと思いたいんですよ。

 

3.名ばかりのホモサピエンス(賢い人)

 

痴漢を行う者の職業や年齢はさまざまです。

 

ある程度、限定されていれば、何かしらの対策を打てるんですが・・・

 

しばしば、公務員やマスコミ関係者などが逮捕されて世間を驚かせることもあります。

 

結局、職業と性癖は関係ないんですよ。

 

また、既婚男性も少なくありません。

 

一般に痴漢を行う者は、日ごろの緊張を解消しようとして痴漢行為に走ると思われます。

 

走るな、走るな。

皇居を走れ。

 

しかし、その行為の根底には、やはり性欲が刺激されたことがあるはずです。

 

それを、抑えるのが、ホモサピエンスじゃないのか。

ホモサピエンスって賢い人って意味だぞ。

 

痴漢の被害者は、泣き寝入りとなることがほとんどです。

 

痴漢は親告罪のため、被害者が訴えなければ犯罪になりません。

 

性犯罪の難しいところですよね。

本人に語らせるのは、あまりにも負担が大きい。

だからこその親告罪なのですが。

 

そのため、加害者は捕まらないだろうと楽観し、さらに痴漢行為を続けると考えられます。

 

完全に調子乗ってますな。

 

4.男性にも及ぶ、痴漢の刃

 

一方、痴漢で問題となるのが冤罪です。

 

これは、本当にかわいそう。

何もしてないんだから。

 

痴漢冤罪は、痴漢を疑われた人を被害者にし、警察や司法機関から不当な扱いを受けたり、会社をクビになったりなど、疑われた本人だけでなく、その家族をも不幸に突き落とします。

 

だからとて、冤罪を生む女性が悪いわけではありません。

全ては、本当に痴漢してる奴が、悪の根源です。

 

冤罪を増やさないためにも、痴漢が発生しにくい環境をまず整えるべきでしょう。

 

5.雑感

 

痴漢は死ねと。

 

満員電車がなくなれば、痴漢も、状況的にやりにくくなりますかね。

 

後は、女性と男性の車両を分けるとか。

 

同性同士でも、触ってくる人はいるかもしれませんが・・・。

 

岸田内閣が発足して、日本はどう変わるのか、結局、何も変わらないのか、変わっても実感がわかないのか、こっそり変えて、国民にバレないようにするのか、と考えながら、自分が総裁に選ばれなかったことに落ち込んでいるヨミトです。

 

小室圭さんが、日本に帰ってきてからは、ずっと、報道陣に追われているんでしょうねー。

 

母国に帰ってきたにもかかわらず、全く落ち着かないでしょう。

 

芸能人とかは、自分のことを誰も知らない海外でこそ、ゆっくり休んで癒されると聞きますが、世界的ハリウッドスターとかは、テレビがないようなジャングル奥地に行かないと、常にパパラッチにストーカーされるのかもしれません。

 

パパラッチは、きっとジャーナリスト精神みたいなことを言って、ストーキングするんでしょうけど、愛情がゆがんだ結果のストーカーは恐怖でしかありません。

 

【目次】

1.ストーカーはエロトマニア

2.ストーカーの精神と行動

3.成熟していない精神

4.雑感

 

1.ストーカーはエロトマニア

 

ストーカーは相手の行動を尾行して、その生活を監視したり、また無言電話を頻繁にかけたり、手紙やメールを大量に送るなどの迷惑行動を繰り返します。

 

明確に刑法に違反する、と言えれば、すぐに対応することができるんですが、ストーカーかどうかの判断ってまだまだ難しいところがあります。

だからこそ、どうすればいいのか分からず、恐怖が膨れ上がります。

 

相手に対して一方的に恋愛感情を頂き、相手も自分を好きであると信じて疑わないことをエロトマニア(被愛妄想)といいます。

 

だれが名付けたんですかね、エロトマニア。

ドイツのクレンボーさんが分析した精神状態らしいです。

エロトマニアさんじゃなくて良かった。

 

2.ストーカーの精神と行動

 

エロトマニア(被愛妄想)は、相手が拒否しても、かまわず行為を続けるだけでなく、拒否をも自分への行為と曲解して疑いません

 

拒否すら、自分への愛と感じてしまうって、見方によっちゃ、最強ですね。

普通は嫌われるのが怖くて、なかなかお近づきになれなさそうなのに。

「なるほど!これは愛情の裏返しだな!」って思うんですかねー

 

ストーカー行為を行う人は、エロトマニア(被愛妄想)の要素を持っているといえます、

 

逆境すら逆境とは感じず、猪突猛進です。

このポジティブさが違う方向に向けば、いい結果が出そうなのに。

 

一方、現代型ストーカーは、元恋人や元配偶者に関係の修復を執拗に迫り、暴力や拉致監禁、果ては殺人を起こすことも稀ではなくなっています

 

殺人なんて、ザ・本末転倒ですよ。

一生会えないし、話せなくなるのに。

一体、どうして欲しかったんだよ。

 

また、たまたま見かけた異性に異常な感情を抱き、密かに接近したり匿名の電話や手紙を入れたりする場合もあります。

 

密に接近って、もう殺し屋ですね。

それに、あえて匿名ってのは、いやらしいというか、意気地がないというか。

名前は特定されたくないけど、存在には気付いてほしい感じですね。

 

3.成熟していない精神

 

ストーカーの心理で共通するのは、甘えと攻撃です。

 

他人と適切な関係が築けず、心理的に未熟なまま成長したために、他人を思いやるのが苦手で、相手の拒絶に対しては敏感に過度に反応します。

 

相手を思いやることができればストーカー行為なんてしないですもんね。

結局、常にマイワールドだけで生きている。

 

特に現代型ストーカーは、以前の行為や愛情を一挙に逆転させて、憎悪と攻撃をむき出しにしていく傾向があります。

 

愛情が深ければ深いほど、振れ幅が大きく、負の感情が、マシマシになってしまうと。

 

かつては当事者同士の問題として法的な介入がそれほどありませんでした。

 

しかし、1999年の桶川・女子大生ストーカー殺人事件を機にストーカー規制法が制定されました。

 

この事件は、元交際相手が、被害女性に対して嫌がらせ行為を行い、最終的には、他の人間に被害女性の殺害を依頼し、結果的に、被害女性が殺害されてしまった事件ですね。

この事件では、警察の怠慢も問題視されていました。

 

4.雑感

 

ストーカーってのは、人間の感情が絡んでいることなので、被害者としては、なかなか予防することは難しいですよね。

 

ストーカー規制法という法律ができたのは、前進ですが、こういう被害がでないシステム構築ができればいいですね。

凄惨な事件は、なぜ起きるのか。

 

残忍な殺人鬼の根源や思考はどうなっているのか。

 

様々な研究や検証がされ、ネットやテレビで取り上げられていますね。

 

怖いけど、興味がある。

 

サイコパスってのも、もうみんなが知っているワードになっていますね。

 

常人には理解できない、彼らの思考に触れていきたいと思います。

 

【目次】

1.性的サディズムと深い関係がある

2.酒鬼薔薇事件と宮崎勤事件

3.ファンタジーが快楽殺人を生む

 

 

1.性的サディズムと深い関係がある

 

世の中には、殺人を行うことで快楽や性的興奮を覚える人がいます。

 

怖いな~。

なかなか理解し難い嗜好を持っている人たちですね~。

 

この快楽を求めて行われる殺人を快楽殺人と呼びます。

金銭などを目的とした利欲殺人や、憎悪や嫉妬などの怨恨殺人と異なり、一度では満足せず、長期間に渡り、何度も繰り返されるのが普通です。

 

通常は、殺害は手段で、別途、目的があるんだと思いますが、快楽殺人は、殺人行為自体が目的ですもんね。

 

快楽殺人は、性的サディズムと強い関係があると考えられています。

 

「性的」も「サディズム」も、どっちも発言するときはちょっと気を遣うワードですね。

 

性的サディズムは性的嗜好の1つで、それ自体は犯罪ではなく、同好の士は多数います。

通常は暴力ポルノや暴力映画などを見て満足しますが、稀にそれでは快感を得られない人がどんどんエスカレートしていって、殺人に至るのです。

 

また、犯人の多くは幼いころから小動物の虐待や殺害をしており、小動物に飽き足らず殺人にまで至るというのが典型的なパターンです。

 

快楽殺人は、凄惨な死体損壊や性器損壊、時には食人を伴います。

 

よく映画とかでこういう殺人鬼がいますよね~

怖いもの見たさで観る人は多いんじゃないでしょうか?

結構、名作でも、こういうキャラクターが出てくるのありますよね。

「羊たちの沈黙」とか。

 

殺人に性的快感を覚えるため、解体した死体を見ながら自慰行為をすることもあるようです。

 

このレベルまで来ると、常人には理解できない域ですね・・・

 

2.酒鬼薔薇事件と宮崎勤事件

 

酒鬼薔薇事件の酒鬼薔薇聖斗も、鑑定の質問に対して、「初めて勃起したのは小学5年生で、カエルを解剖したときです。中学1年では人間を解剖して、はらわたを貪り食う自分を想像して、オナニーしました」と答えたといいます。

 

ある意味、酒鬼薔薇聖斗がこういう人間で安心する部分ありますよね。

普通の嗜好を持つ人間が、あんな凄惨な事件を起こすってなると、結構恐怖ですもんね。

 

語弊を招くかもしれませんが、異常な事件の犯人は、やはり理解し難い人であってほしい・・・。

 

そして、ついに彼は殺人を犯し、エロティシズムを体験したと考えられます。

精神科医は、それを「性的サディズム」と呼びました。

 

宮崎勤事件は、宮崎勤が強制わいせつ容疑で現行犯逮捕された後、連続幼女誘拐殺人事件へと発展します。

 

彼は幼女の死体を焼いた現場で骨に愛撫するなど、その犯行の異常性が際立っていました。

 

骨を愛撫って、怖すぎますね。

怖い話であってほしい。

フィクションあってほしい、と思うようなエピソードです。

 

公判においては「犯行は覚めないで夢の中でやった」などという発言もしています。

彼の性愛の対象は成人の女性より幼女であり、幼女より死体を愛し、さらに死体を解体したものをビデオに撮るなどして満足感を得ていたと分析する人もいました。

 

3.ファンタジーが快楽殺人を生む

 

幼児期に親の愛情に恵まれず虐待などのトラウマを体験し、思春期以降に性的空想と性的快楽が繰り返され形づくられるものを「ファンタジー」と呼びます。

 

快楽殺人は、このファンタジーな世界を現実に実現させようとした行為ということができるかもしれません。

 

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何かの組織やグループに属していると、自分の意見が言いにくい時がありませんか?

新人だったり若手だったりすると、確かに立場的に、発言しにくいってことがあるかもしれませんが、そうでなくても、なんとく自分の意見が言いにくいってことありますよね。

 

人はなぜか、グループや組織に服従してしまう。

同調してしまう。

 

本当は、違う意見を持っているのに・・・

 

【目次】

1.日本は特に強い「同調」

2.集団の判断が個人の判断よりも良いとは言い切れない

3.雑感

 

1.日本は特に強い「同調」

 

人間は、グループで何かを決める時、本心では違うことを思っているのに、周囲にあわせて同調してしまうことがありますよね。

 

こうした上辺だけの同調のことを「外面的同調」といいます。

 

例えば、これからみんなでカラオケ行こうと盛り上がっている時に、本当は行きたくないんだけど、「断ったら場をシラケさせてしまいそう」とか「付き合いの悪い奴と思われそう」と感じて、結局、一緒にカラオケに行ってしまう。

そんで、全然楽しめなくて、時間もお金も無駄にしてしまうってことありますよね。

 

逆に、周囲の意見が正しいと思って、同調することを「内面的同調」といいます。

 

この「外面的同調」ってのが、いわゆる服従行動に影響するんですね。

 

たとえば、企業ぐるみの不正行為は、服従行動によって発生すると言っていいですよね。

本当は、良くないことだと分かっていても、「会社のため」とか「自分の立場を悪くしたくない」とか考えて、上司に命じられるまま、不正に加担してしまうんですね。

こんな時は、人間は冷静な判断ができなくなっています。

悪いことはしてはいけない、ということより、会社での自分の立場の方が大事だと考えてしまうんです。

不正がばれた時のデメリットまで考えが及ばなくなってしまうんですね。

 

権威への服従を引き起こす力を「社会的勢力」といいます。

 

これは、5つに分類することができます。

報酬を与えることで服従を促す「報酬勢力」

上司や先輩など目上の立場であることを利用する「正当勢力」

相手の好意や敬意を利用する「参照勢力」

その分野の専門家であることで服従を起こさせやすくする「専門勢力」

相手に罰を与える権利を持つ「強制勢力」

 

このように5つに分類することができます。

全て、なんとなく身に覚えのあるものですね。

組織にいる以上、これらの勢力を味わったことがある人は多いでしょう。

 

普段は、善良で、しっかりとしか規範意識がある人でも、こうした社会勢力に組み込まれると、間違っていると分かっていても、服従してしまうことがあるんですね。

 

2.集団の判断が個人の判断よりも良いとは言い切れない

 

さらに、個人だと正しい判断ができるのに、集団で協議すると間違った判断を下してしまうことがあります。

 

これは、「集団的浅慮」といわれています。

集団だと考えが浅はかになるんですね。

「三人寄れば文殊の知恵」って言葉がありますけど、集団になると、アホになるんですね。

それはなぜか?

みんなの知恵を集めれば、いい答えを導き出せそうなのに。

 

「集団的浅慮」を提唱した心理学者ジャニスによると、集団的浅慮はメンバーの結束力が強く、反対意見の出にくい閉鎖的な集団に発生しやすいそうです。

 

「集団的浅慮」が起きる兆候としては、自分たちは大丈夫という無根拠な過信、外部からの忠告の軽視、自分たちにとって不都合な情報や反対意見の遮断があります。

これらを改善しなかった場合には、意思決定のプロセスにおいて、「他の案を充分に検討しない」「その案が抱えるリスクやコストが検討されない」「非常事態での対応策を考えない」といった問題が起きます。

 

ジャニスは、過去のアメリカ政府がおこなった政策における意思決定プロセスを分析しましたが、これは、民間企業にも言えることです。

例えば、工場などで以前からその危険性や問題が指摘されていたにもかかわらず、組織がこれを軽視した悔過、重大な事故を引き起こしてしまったというのも、集団的浅慮の代表的な一例です。

 

3.雑感

 

これからは、個の時代が来ます。

組織に頼らない働き方がどんどん生まれてきています。

副業の収入が、徐々に本業の収入を超えるようになれば、過度に組織に依存する必要はなくなり、服従することもなくなるでしょう。

そうすれば、組織の人間を気にすることなく、自由な言動をすることができます。

それによって、結果的は、良い成果を出すこともできるかもしれません。

確かに、組織は、ある程度、個人を保護してくれますが、その代償として、個性を奪うこともあります。

それに、これからの時代は、企業の新陳代謝が早くなります。

会社の言うことを忠実に守っていたとしても、その会社がなくなるかもしれません。

自分の能力で生きていく力を身につけることが、これからは必要になってくるのではないかと、考えたり、考えなかったりします。

 

 

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