周りに人がいると、なんかやる気が出る時ってありません?
体育祭とかで、クラスのみんなが見てるとやる気出たり。
カフェや図書館で勉強してるときに、周りに自分と同じように、勉強してる人がいる場合とか。
普段全然やる気ないのに、周りに誰かがいると、なんか張り切っちゃたりする時ありますよね。
これって何なんでしょう?
たまたま?
【目次】
1.誰かいると、糸を早く巻ける
2.人前では緊張する
3.結局は慣れるしかないという絶望
4.雑感
1.誰かいると、糸を早く巻ける
そこで、こんな風に、誰かがいると、やる気が出るっていう現象を検証するために、とある実験が行われました。
通称、糸巻実験です。
い~と巻き巻きでお馴染みの糸巻です。
お馴染みかは知らんけど。
この実験では、まず釣り糸を巻くリールを改造し、糸巻機を作成します。
こういう実験内容を知ると、たびたび思うんですけど、実験の器材を作る時点で、発想力エグいなって。
これ調べよう!
じゃあ、こんな道具が必要だな!
よし、作ろう!
ってなります?
まず、こんな道具必要だなって、どんな道具よ?
一体どんな道具作ったらいいのよ?ってなりますよね。
僕はなります。
脱線しましたので、話を戻します。
この糸巻機を使って、一定の長さの意図を巻く作業を行います。
そして、ひとりで巻くのと、ふたりで巻くのとでは作業スピードがどれだけ変化するのかを比較したんです。
なるほど。
これなら、確かに、ひとりで巻くより、自分以外がいた方が、早く巻けるのか、自分以外の人の存在が作業スピードに影響するのか、分かりそうですね。
結果は、一人で巻くよりも、二人で巻いたほうが、スピードが速くなることが判明しました。
やっぱり、自分以外の人がいるって、作業に結構影響しそうですね。
ちなみに、こうした現象を「社会的促進」といいます。
この実験結果からすると、自分一人だけの場合より、自分以外の人間が周りにいた方が、やる気がでて、能力も十分に発揮できるってことになりそうですね。
残念。
そうはいきません。
世の中は厳しいんです。
そんな単純じゃないんです。
そう。
必ずしも他者の存在がいい結果を生むとは限らないんです。
2.人前では緊張する
例えば、会社でプレゼンを行う際、他者がいることで緊張してしまい、うまくプレゼンができなかったことはありませんか?
これはありますね~
嫌ってほどありますね~
就活の面接で面接官が結構たくさんいる時とかってメチャクチャ緊張しますよね。
面接会場に行く道中で、もう緊張してます。
電車の中で、呼吸の仕方がおかしくなってます。
学校で何かを発表するときとか、入社の挨拶とか、とにかく緊張します。
こんな風に、周りに人がいることによって、逆に緊張して、いつも通りに振舞えないって現象もありますよね。
このように他者の存在によって作業の質や量が低下する現象を「社会的抑制」といいます。
促進の逆は抑制です。
3.結局は慣れるしかないという絶望
でも、ちょっと待って。
周りに人がいるって状況は同じなのに、全く逆の効果があらわれるのは、なぜ?
どうして、社会的促進と社会的抑制がおきるの?
それらを分ける鍵、見つけました。
ついに発見です。
それは個人の習熟度です。
物事に対して慣れているかどうかで社会的促進と社会的抑制のいずれかが起きるというわけです。
これは、つまり、そりゃそうだろうなーってことですね
先ほどのプレゼンの例を考えると、プレゼンに慣れているAさんは、他者がいるとむしろ張り切って自分の企画を提案できますが、プレゼンに慣れていないBさんは、他者の存在が気になって緊張してしまい、自分の企画をうまく提案できません。
社会的抑制を避け、促進的効果を得るためには、その物事に対して経験を積むか知識を高めることが必要となるわけです。
結局、人前でしゃべることに慣れていれば、そんなに緊張しないだろうし、自分が詳しい分野の話であれば、ある程度自信をもって話すことができるってことですね。
4.雑感
社会的促進や社会的抑制の内容について、そんなこと知ってるわ!って感じるかもしれませんが、それでは、まだまだ甘いです。
重要なのは、他者がいると張り切ったり、緊張したりするのは、性格の問題が原因とは言えないってことです。
れっきとした人間の心理現象であり、原因を知れば、何らかの対策を立てられるってことですね。
今回の社会的抑制に関していえば、慣れるしかないような感じしますが、他にも、自分で考えて有効な対策を練れるかもしれません。
それに、緊張するのは、心理現象であり、自分が緊張しいでダメな人間なんだと、自己否定する必要はないってことです。
しっかりと心理学を学べば、過度に苦しむことはなくなります。
やったね!
